骨董品の「これ売れる?」に答えます。 鑑定士が教える正しい手放し方【新城市・北設楽郡・三ケ日のお買取りはいちふじピアゴ新城店へ】
こんにちは(^^)/
買取専門店✧いちふじピアゴ新城です!
加藤考造-ぐい呑みを高価買取りいたしました!
骨董品の「これ売れる?」に答えます。
鑑定士が教える正しい手放し方
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骨董品の「これ売れる?」に答えます。
鑑定士が教える正しい手放し方
はじめに ── 「これ、売れますか?」のお悩み、よくわかります
実家の片付けをしていたら、押し入れの奥から黒ずんだ鉄瓶が出てきた。父が大切にしていた桐の箱入りの茶碗がある。母の形見の食器セット、どうすればいいんだろう……。
そんなご経験、ありませんか?
「価値があるのかどうかわからない」「汚れたまま持っていくのは恥ずかしい」「どうせ二束三文だろう」──そういったお気持ち、私たちはたくさんのお客さまからお聞きしてきました。
でも、ちょっと待ってください。
実は、「汚れていること」や「箱がボロボロなこと」が、むしろ本物の証になることがあるんです。そして、「どうせ大したことない」と思って捨ててしまったものが、後から実は貴重なお品物だったと判明するケースも、残念ながら珍しくありません。
今回は、愛知県新城市のピアゴ新城店内にある買取専門店「いちふじ」の鑑定士の視点から、骨董品・美術品・工芸品の「正しい手放し方」をわかりやすくお伝えします。
難しい専門用語はできるだけ噛み砕いて説明しますので、骨董に詳しくない方も、どうぞ気軽に読み進めてくださいね。
第1章 鑑定士がまず見る「3つのポイント」
骨董品の世界には、「ピン(最高額)」から「キリ(ほぼ値がつかない)」まで、驚くほど幅があります。その差を生む要因を大きく3つに絞ってお伝えします。
ポイント① 箱はありますか? ── 「共箱(ともばこ)」という名の身分証明書
突然ですが、ブランド品を買うときのことを思い出してください。箱や保証書があるのと、ないのとでは、中古市場での価値が全然違いますよね。骨董品の世界でも、まったく同じことが言えます。
骨董品・美術品で言う「箱」のことを、専門用語で「共箱(ともばこ)」と呼びます。作家本人が署名・落款(らっかん=ハンコ)を押した箱のことで、いわば「作家自身の保証書」です。
共箱がある場合とない場合の違いのイメージ:
- 共箱あり:作家本人が「これは私が作った本物です」と宣言している状態
- 共箱なし:価値が半分以下になることも。真贋(本物かどうか)の判定がぐっと難しくなります
- 二重箱(にじゅうばこ):特に高価な作品に見られる二重構造の箱。これがあると鑑定士も思わず前のめりになります
さらに「書付(かきつけ)」というものがあります。これは、茶道の家元(かもと)──たとえば表千家や裏千家の当主──が、箱の蓋の裏に「このお品物は本物で、格式ある茶会で使えます」と署名・花押(かおう=サイン)を入れたものです。
この書付があるだけで、お品物の価値が数倍から、場合によっては10倍以上になることがあります。茶道の世界で「家元のお墨付き」は、ブランドの公式認定証と同じ意味を持つのです。
【まとめ】箱を捨てないでください!
「古くてボロボロだから」「邪魔だから」と箱を先に捨ててしまうお客さまが、本当に多くいらっしゃいます。片付けの途中でも、箱と中身は必ずセットで保管しておいてくださいね。
ポイント② 作った人は誰ですか? ── 「名前」が価値を決める世界
骨董・美術品の世界では、「誰が作ったか」が価値を大きく左右します。まるで野球カードやサッカー選手のトレカのように、レアな選手(作家)ほど値段が上がる仕組みです。
市場で特に評価が高いのは、以下のような肩書きを持つ作家さんたちです。
「人間国宝」とは?
正式名称は「重要無形文化財保持者」。国が「この人の技は日本の宝です」と認定した、伝統工芸の最高峰の作り手のことです。ざっくり言うと、陶芸界のオリンピック金メダリストのような存在です。
新城市・愛知県にゆかりのある方にも馴染みのある人間国宝として、たとえば以下のような作家が挙げられます。
- 荒川豊蔵(あらかわとよぞう):岐阜出身。「志野(しの)焼」の人間国宝。素朴でたくましい白い肌と、ほんのり赤く焦げた「火色(ひいろ)」が特徴の陶器です。
- 金重陶陽(かねしげとうよう):備前焼(びぜんやき)の人間国宝。岡山が誇る、釉薬(うわぐすり)を使わない力強い焼き物です。
- 三輪休雪(みわきゅうせつ):萩焼(はぎやき)の人間国宝。山口が誇る、ほんのり桜色の柔らかな陶器です。
- 加藤孝造(かとうこうぞう):美濃焼(岐阜)の人間国宝。「瀬戸黒(せとぐろ)」という技法で有名で、2023年に惜しくも逝去されました。
「千家十職(せんけじっしょく)」とは?
千利休(せんのりきゅう)の流れを汲む茶道の家元──表千家・裏千家・武者小路千家──に代々仕えてきた、10の職人の家のことです。茶碗を作る「樂家(らくけ)」や、茶入れを作る「永樂家(えいらくけ)」などが有名です。
なかでも「樂吉左衛門(らくきちざえもん)」は、茶碗の世界では別格中の別格。現在16代目まで続く名門で、茶道を嗜む方にとっては「誰もが知っている名前」です。
ポイント③ 触らないで、洗わないで! ── 「汚れ」も価値のうち
これは非常に大切なポイントです。
「汚れたまま持っていくのは恥ずかしい」とおっしゃるお客さまがとても多いのですが、骨董品の世界では「汚れを洗い落とす」行為が、価値を激減させることがあります。
なぜ洗ってはいけないの?
- 陶磁器の「貫入(かんにゅう)」──釉薬に入った細かなヒビ──に染み込んだ茶渋や汚れは「時代の証拠」です。これが骨董としての「年代感(時代味)」になります。
- 銀製品の黒ずみも同様。「変色=劣化」ではなく、使い込まれた歴史の証です。
- 掛け軸のシミも、下手に漂白すると修復歴とみなされ、価値が下がります。
お医者さんに行くとき、症状を「きれいに整えて」から行く人はいませんよね。それと同じで、鑑定士はお品物の「ありのままの状態」を見たいのです。
汚れたまま、埃がついたまま、そのままお持ちください。それが正解です。
第2章 こんなものが「お宝」かもしれません ── ジャンル別ガイド
「うちにあるもの、対象になるの?」と思っていらっしゃる方のために、よくお持ち込みいただくジャンルとそのポイントをご紹介します。
【陶磁器・焼き物】── 押し入れの桐箱、開けてみましたか?
遺品整理で最もよく出てくるのが、焼き物です。特に、昭和のバブル期前後に百貨店で販売された「有名作家の茶碗や花瓶」が、一般家庭の押し入れに眠っていることが多くあります。
茶道具(抹茶碗・水指・茶入れなど)
茶碗の価値を決めるのは、先述した「作家名」「箱の状態」「書付の有無」の三点セットです。
たとえば、樂吉左衛門の茶碗は、歴代(誰の時代か)によって価値が異なります。「初代・長次郎」の作品は美術館レベルで市場にほとんど出ませんが、「15代・直入」などの近現代の作品も、状態が良ければ非常に高く評価されます。
また、高台(こうだい)──茶碗の底の、指をかける部分──を見ると、ヘラで削った跡があります。ここに作家の「クセ」と「技量」が凝縮されているため、鑑定士が必ず確認するポイントです。
人間国宝・作家物の陶器
酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)の「濁手(にごしで)」と呼ばれる、白地に鮮やかな赤や緑の花鳥柄の器。徳田八十吉(とくだやそきち)の、独自の「彩釉(さいゆう)」技法による九谷焼。島岡達三(しまおかたつぞう)の益子焼(ましこやき)──こういった人間国宝の作品が、黄色い「ウコン布」に包まれて、立派な桐箱に入って押し入れに眠っていることがあります。
「ただのお皿だと思っていた」とおっしゃるお客さまが多いジャンルです。
先日のエピソード:加藤孝造のぐい飲み
少し前のことになりますが、遺品整理をされていたお客さまが「父が愛用していた小さな器」をお持ち込みくださいました。一見すると小ぶりな酒器(ぐい飲み)でしたが、共箱に書かれた文字をよく見ると……人間国宝・加藤孝造先生の作品でした。
加藤孝造先生は、岐阜・美濃の「瀬戸黒(せとぐろ)」という技法の人間国宝です。1200度を超える窯の中から真っ赤に焼けた器を鉄のトング(「やっとこ」と呼びます)で直接引き出し、急冷することで漆黒の肌を作り出す、非常に緊張感のある技法です。
ぐい飲みにも、その「やっとこ跡」がしっかりと残っており、漆黒の奥に吸い込まれるような深みがありました。「捨てようと思っていた」とおっしゃっていたお客さまに、しっかりとした価値をお伝えできた、忘れられない査定でした。
2023年に先生が逝去されてから、新たな作品が世に出ることはありません。そのため、現在の市場での注目度は以前にも増して高まっています。
【茶道具・金工品】── 「重くて黒いヤカン」を捨てる前に
遺品整理で「重いから」と真っ先に処分されがちなのが、鉄製の道具類です。でも、ちょっと待ってください。
鉄瓶・銀瓶
「龍文堂(りゅうぶんどう)」「金寿堂(きんじゅどう)」などの名前が蓋の裏に刻まれた鉄瓶は、現在、海外(特に中国や東南アジア)で非常に高い人気があります。錆びていても、穴が空いていなければ、しっかりとした価値が見込めます。
また、銀製の茶托(ちゃたく=急須の下に敷く皿)や急須も、底に「純銀」「銀製」などの刻印があれば、地金(じがね=素材の金属)の価値に加えて、工芸品としての評価がつくことがあります。
黒ずんでいても大丈夫です。銀の変色は価値を損ないません。そのままお持ちください。
常滑焼の急須(山田常山)
愛知県常滑市が産地の、朱色の小さな急須。三代・山田常山(やまだじょうざん)は人間国宝で、急須一つで数十万円の例もあるほどです。「軽くて精巧」なのが本物のサインで、見た目の繊細さとは裏腹に、手に持つとほっそりと軽く感じます。
【美術品】── 玄関の額縁、捨てる前に裏を見てください
掛け軸
山水画(さんすいが)・花鳥画(かちょうが)・禅語の墨蹟(ぼくせき)など、和室に飾られた掛け軸は、作者の知名度によって価値が大きく変わります。
「有名寺院の住職による書」「著名な政治家や文人の書」なども、意外と高く評価されることがあります。シミやカビがあっても、作家物であれば買取できる場合がございますので、まずはご相談ください。
版画・リトグラフ
「版画なんてただの印刷物でしょ?」と思われがちですが、ちょっと待ってください。
絵の隅に「鉛筆書きのサイン」と「12/250」のような分数の数字(エディション番号)が入っているものは、有名画家が直接承認した「本物の版画」です。東山魁夷(ひがしやまかいい)、平山郁夫(ひらやまいくお)、片岡球子(かたおかたまこ)、あるいはシャガールやピカソなど、海外作家の作品も対象になります。
「どうせポスターだと思っていた」という声を本当によく聞きます。絵の隅の鉛筆書きを、ぜひ確認してみてください。
【工芸品】── 「小さいもの・地味なもの」ほど侮れない
薩摩焼(SATSUMA)
明治時代、日本が外貨を稼ぐために海外へ輸出した、金彩と極彩色で埋め尽くされた豪華な陶磁器です。「派手すぎて日本の家には合わない」と飾り棚の奥に眠っていることが多く、底に島津家の家紋(丸に十字)や「SATSUMA」の文字がある場合は、明治の職人の手業(てわざ)かもしれません。
現在、欧米や中国のコレクターが探しているジャンルのひとつです。
輪島塗(わじまぬり)
石川県・輪島の伝統漆器です。重箱や煮物椀のセットで、共箱があり、明治〜大正時代の堅牢な作りのものは高く評価されます。「古くて傷んでいる」と思っていても、漆の深みや貫禄は年月が育てるもの。素人判断で捨てないでくださいね。
根付(ねつけ)
江戸時代の男性が、印籠(いんろう)や巾着を帯に通して吊るすための、小さな留め具です。数センチほどの動物や人物を象(かたど)った彫刻で、素材は象牙・ツゲの木・鹿の角などさまざまです。
「引き出しにあった小さな動物の置物」が、実は海外オークションで数十万円で落札された──そんな「根付」の話は、骨董業界では珍しくありません。底に彫師の名前(銘)が入っているものは特に要チェックです。
鍔(つば)・刀装具(とうそうぐ)
日本刀の持ち手の上にある、円形や木瓜型の金属板が「鍔」です。刀本体は銃刀法の手続きが必要ですが、鍔や目貫(めぬき)などの部品は単体で美術品として買取できます。
金や銀で象嵌(ぞうがん)が施されていたり、龍や風景が細かく彫られた鍔は、有名な職人(銘入り)なら小さな部品一つで高い価値がつくことがあります。桐箱に一点ずつ大切に保管されている場合は、期待大です。
書道具(硯・墨・印材)
「墨や硯はゴミ」と捨てられてしまうことが最も多いジャンルです。しかし、中国産の「端渓硯(たんけいけん)」──紫がかった石の中に丸い「眼(め)」の模様がある硯──は、美術品として高く評価されます。
また「田黄石(でんおうせき)」「鶏血石(けいけつせき)」などの希少な石でできた印材(ハンコの持ち手部分)は、石そのものに非常に高い価値があります。
「汚れた黒い石」に見えても、一度ご相談いただければ幸いです。
【刀剣・日本刀】── 蔵から出てきたら、まず「登録証」を確認してください
「押し入れの奥から刀が出てきて、どうすればいいかわからない」というご相談は、遺品整理の中でも特に多いお困りごとのひとつです。
まず最初にお伝えしたいのは、日本刀は美術品である前に「銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)」の対象品だということです。難しく聞こえますが、大切なのはひとつだけ。「銃砲刀剣類登録証(とうろくしょう)」が一緒にありますか?ということです。
この登録証は、日本刀の「戸籍」のようなもの。刀と登録証は常にセットで保管・移動する必要があります。もし蔵から登録証のない刀が見つかった場合は、売買の前にまず最寄りの警察署へ「発見届」を出す手続きが必要です。これはお客さまを守るための大切な手順ですので、ご安心してご相談ください。
価値を左右する「ピンとキリ」
登録証さえあれば、あとは状態と作者が価値を決めます。鑑定士が特に注目するのは以下の点です。
- 鑑定書の有無:日本美術刀剣保存協会(日美刀)などが発行した「保存刀剣」「特別保存刀剣」の鑑定書(緑や黄色の紙)があると、価値が大きく変わります
- 銘(めい)の有無:刀の持ち手の内側(茎=なかご)に刻まれた刀工の名前。有名刀工の銘があれば、それだけで価値が跳ね上がります
- 刃文(はもん)の美しさ:刃先に現れる波状の模様。これが鮮明で個性的なほど評価が上がります
「これだけはやらないで」3つのお願い
刀は、一般の骨董品以上に「良かれと思った手入れ」が致命傷になります。
- 錆を自分で落とさない:市販の研磨剤や砥石で磨くと、美術品としての価値はゼロになります。錆びたままお持ちください
- 素手で刀身を触らない:手の油が錆の原因になります。鑑賞時は布や和紙を使って
- 拵(こしらえ)を分解しない:鞘(さや)・柄(つか)・鍔などの外装は、刀本体とセットで価値が評価されます
刀本体だけでなく、蒔絵が施された鞘や、彫金が細かい鍔が刀本体より高く評価されることもあります。「怖いから」と外装だけ捨てないでくださいね。
【西洋アンティーク食器】── 食器棚の奥の「お客様用」、裏を見てください
「親が大事にしていた、お客様用の食器セット」。普段は使わずしまいっぱなしになっていませんか?その食器棚の奥に、世界的なブランドの名品が眠っているかもしれません。
チェック方法はとてもシンプルです。お皿やカップをそっと裏返して、底のマーク(バックスタンプ)を見てみてください。
代表的な3ブランドと見分け方
オールドノリタケ(明治〜戦前):現在のノリタケとはロゴマークが異なります。「M」の文字を桂冠が囲むような古いマークや、裏に「NIPPON」と書かれているものは、日本国内より海外コレクターの間で高い人気があります。コレクターが多く、皿一枚でも価値がつくことがあります。
マイセン(MEISSEN):白地に青い「交差した剣」のマークが特徴のドイツ磁器。特に「ブルーオニオン」と呼ばれる、青いタマネギのような柄のシリーズは世界中で人気です。セットで揃っていると評価が高まります。
ロイヤルコペンハーゲン:青い繊細な唐草模様が特徴のデンマーク磁器。毎年一枚限定で発行される「イヤープレート(年号入りの飾り皿)」も定番で、1950年代以前の古いものは特に高額になる傾向があります。
「裏のマークが現在のものと少し違う」と感じたら、それがアンティークの証かもしれません。難しく考えず、まずはスマートフォンで写真を撮ってお持ちください。
【漆器・竹籠】── 「お正月しか使わない椀」と「ただの籠」が化ける話
骨董品の中でも、とりわけ「価値があるように見えない」ために見過ごされがちなのが、漆器と竹籠のジャンルです。
漆器:香合(こうごう)・重箱・煮物椀
「お正月にしか出さない漆の椀セット」の中に、名工の作品が混ざっていることがあります。特に注目すべきは「香合(こうごう)」──お香を入れる小さな蓋つきの器です。
手のひらに収まるほどの小さなものでも、漆塗りの名工(川北良造など)の作品であれば、数万円以上の価値がつくことがあります。「小さいから価値がない」は禁物です。
重箱や煮物椀は、共箱があり、内側の塗りがきれいに残っているものが評価されます。輪島塗・山中塗・越前塗など、産地がわかる場合は一緒にお伝えください。
竹籠:花入れ・茶道具としての竹工芸
「ただの古い籠」に見えるものが、実は茶道の世界で使われてきた名工の花入れだった──そういうケースが少なくありません。
「飯塚琅玕斎(いいづかろうかんさい)」など、竹工芸の人間国宝の作品は、海外のコレクターや現代アートの文脈でも非常に高い評価を受けています。竹の編み目が細かく、共箱に毛筆で銘が書かれているものは、ぜひ一度ご相談ください。
【油絵・日本画】── 「玄関に飾ってある大きな絵」の正体を確かめてください
版画やリトグラフと並んで、油絵・日本画のご相談もよくいただきます。「亡くなった父が好きだった絵」「床の間に長年飾ってあった軸」──その絵の正体を確かめたことはありますか?
油絵の場合
油絵の価値は、作家名と真贋(本物かどうか)の確認が最優先です。キャンバスの裏に「作者名・制作年・タイトル」が書かれている場合は、その情報がとても重要な手がかりになります。
有名洋画家(藤田嗣治・梅原龍三郎・中村彝など)の作品であれば、真筆と確認できれば非常に高い評価になります。一方で「絵心のある親族が描いた習作」は、残念ながら市場価値はつきにくいのが現実です。
見分け方の基本は「額の裏」。画廊や百貨店の美術部のシール、あるいは展覧会の出品シールがあれば、それが来歴の証明になります。
日本画の場合
日本画は掛け軸と並んで、共箱の有無が価値を大きく左右します。横山大観(よこやまたいかん)、上村松園(うえむらしょうえん)、竹内栖鳳(たけうちせいほう)といった近代日本画の巨匠の作品は、真筆であれば非常に高い評価になります。
ただし日本画も贋作が多いジャンルです。「箱に大観と書いてある」だけでは真贋の証明にはなりません。落款(らっかん=ハンコ)の状態、絹や紙の経年変化、墨や顔料の質感など、複合的な確認が必要です。素人判断は難しいですが、だからこそ鑑定士にお任せください。
第3章 「偽物(にせもの)」を見分けるために知っておきたいこと
骨董品の世界には、残念ながら偽物(コピー品・レプリカ)が多く出回っています。お客さまが損をされないよう、基本的な「偽物あるある」をご紹介します。
その① 「印(マーク)」だけを信じない
有名作家の印(ハンコ)は、江戸時代から現代まで、さまざまな人に真似されてきました。特に北大路魯山人(きたおおじろさんじん)や樂吉左衛門は贋作(がんさく=偽物)が非常に多く、市場に出回るものの9割以上が本物ではないとも言われるほどです。
偽物は本物から印を「型取り」して作ることが多いため、印の輪郭がわずかにぼやけていたり、本物よりほんの少し小さかったりします。鑑定士はここを指先の感覚で確認します。
その② 箱だけ本物、中身は偽物のパターン
「共箱があるから本物」とは限りません。箱だけ本物を入手して、中身を入れ替えるケースがあるためです。鑑定士は箱の紐の状態(安っぽいレーヨン製でないか)や、箱の古さと中身の風合いが一致しているかも確認します。
その③ 「百貨店で買った展覧会グッズ」との違い
百貨店などで開催された「魯山人展」「樂吉左衛門展」では、本人の作品とは別に、記念グッズや工芸品(レプリカ)が販売されることがありました。これが「本物」として代々伝わっているケースが非常に多いのです。
鑑定士はレプリカと本物を見分けるために、土の質感・高台(底)の削り方・釉薬の掛かり方などを総合的に観察します。「印があれば本物」という判断は、プロはしません。
その④ 「作者不明の陶器」でも諦めないでください
「作者がわからないから価値ゼロ」──そう思っていませんか?
実は、作者名が特定できなくても、時代・産地・技法によって一定の価値がつくことがあります。「誰が作ったかはわからないけれど、これは江戸時代の古伊万里(こいまり)だ」と判断できれば、その時代の骨董品としての評価ができるのです。
鑑定士は「名前を探す」だけでなく、「時代と産地を読む」プロでもあります。正体不明のお品物も、どうぞ遠慮なくお持ちください。
第4章 逆に「値段がつきにくいもの」も正直にお伝えします
私たちは「何でも高く買い取ります!」という姿勢ではなく、「誠実に市場価値をお伝えする」ことを大切にしています。そのため、あらかじめ「値段がつきにくいケース」もお伝えしておきます。
① 昭和のギフト食器セット
バブル期前後に結婚式の引き出物や香典返しとして大量に配られた、有名ブランド(ノリタケ・ナルミ・香蘭社など)の食器セット。
どの家庭にも同じものが眠っており、中古市場に大量に出回っています。また食器は衛生上の理由から使用済みの需要が限られます。箱がない場合や欠品がある場合は、お値段がつきにくい傾向があります。
② お土産品・大量生産の民芸品
旅行先で買った木彫りの熊、こけし、博多人形など。思い出としての価値はかけがえないですが、市場では「飾る場所がない」「需要が激減している」という現実があります。作家名や産地の証明がない大量生産品は、お引き取りが難しい場合がございます。
③ サインのない「複製画・工芸画」
豪華な額縁に入った「油絵風のデコボコ加工がされた印刷物」は、残念ながら美術品としての評価が難しくなります。見分けポイントは「鉛筆書きのサインがあるか」「エディション番号(12/250のような分数)があるか」の2点です。
④ 状態が極端に悪いもの
大きく割れている・カビで絵柄が判別できない・虫食い穴だらけ、といった場合は、修復費用が買取価格を上回ってしまうことがあります。ただし、超一流の作家の作品であれば状態が悪くても別途ご相談ください。
【大切なポイント】ご自身での判断は危険です
上に挙げたのはあくまで一般的な傾向です。「どうせ昭和のギフトだろう」と思っていたものが、実は著名な作家の特別作品だったというケースも実際にあります。
「価値がなさそう」と感じていても、捨てる前にぜひ一度ご相談ください。査定は無料です。
第5章 ピアゴ新城店「いちふじ」に持ち込む前のチェックリスト
「よし、持っていってみよう」と思っていただいた方に向けて、来店前の簡単なチェックリストをご用意しました。
持ち込み前にやること・やらないこと
✅ やること
- 箱(共箱・桐箱・外箱)をセットで保管する
- 箱の蓋の裏に文字(書付・花押)がないか確認する
- 底や裏に文字・印・刻印がないかスマートフォンで写真を撮っておく
- 複数点ある場合は、同じ作家・同じシリーズでまとめておく
❌ やらないこと
- 陶器・銀製品を洗う・磨く(価値が下がります)
- 掛け軸をクリーニングに出す(修復歴になります)
- 鉄瓶の錆を自分でこする(同上)
- 分からないからと「箱だけ捨てる」(絶対にNGです)
来店方法・査定について
いちふじ ピアゴ新城店は、ピアゴ新城店の店内にございます。
普段のお買い物のついでにお立ち寄りいただけますので、「骨董品専門店」という敷居の高さを感じる必要はありません。ショッピングのついでに、気軽にお声がけください。
- 予約不要:ご来店はいつでもOKです(店頭への持ち込み・出張買取、どちらも予約不要)
- 出張買取:「重くて持っていけない」「量が多い」という場合は、スタッフがご自宅へお伺いします
- 写真相談:まずはスマートフォンで写真を撮って店頭でお見せいただくだけでも、おおよその方向性をお伝えできます
- 査定無料:価値がわからなくても、査定だけのご相談も大歓迎です
まとめ ── 鑑定士からのメッセージ
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
実家の片付け、遺品整理、生前整理……大切なご家族のものを前にしたとき、「価値があるのか」「どう手放せばいいのか」という迷いは、誰もが感じることです。
私たち鑑定士の仕事は、単に値段をつけることではありません。ご家族が大切にされてきたお品物の「正体」を明かし、次に大切にしてくれる方へと橋渡しをすることです。
査定額を知るだけでも、心の整理がつきますよ。どうぞ「これ、売れますか?」という一言から始めてください。
【3行まとめ】
- 箱・作家名・状態の3点が、骨董品の価値を決める大きな要素です
- 汚れたまま・埃をかぶったまま、そのままお持ち込みください
- 作者不明・状態が悪くても、まずはご相談を。査定は無料・予約不要です
【次にやること】
- 実家・蔵・押し入れの「桐箱・木箱に入ったもの」を確認する
- 鉄瓶・急須・銀製品など「重い金属製品」の底の刻印をチェックする
- 掛け軸・版画など「額に入ったもの」の鉛筆書きサインを確認する
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⏰営業時間
10:00~19:00
